ラミィキューブとはどんなゲーム?ルールと遊び方をわかりやすく解説!ゲームレビューも紹介

同一の数字が記載されたカード3枚を揃えるラミー系カードゲーム。その中でも、エフライイム・ヘルツァノさんが1930年代に考案した「ラミィキューブ」は、1977年にアメリカで大ヒットを記録するなど、世界各地で親しまれています。ドイツのボードゲーム業界で最高権威とされている年間ゲーム大賞を1980年に受賞しており、クオリティも折り紙つきです。

この記事では抜群の知名度をほこる「ラミィキューブ」のルールや遊び方を解説します。

「ラミィキューブ」の基本情報

3年に1度、開催されている「ラミィキューブ」の世界大会・WORLD RUMMIKUB CHAMPIONSHIPは40カ国以上のトッププレイヤーが集結し大盛り上がり。2018年には日本代表選手である沼尻浩平さんが優勝しました。ルールが単純明快ながらも、判断力と発想が要求されるため、アナログゲーム愛好家の間で傑作の1つに位置付けられています。1度はプレイしたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

プレイ人数:2~4人

プレイ時間:20分ほど

対象年齢: 7歳以上

ジャンル:戦略対戦系

発売年:1930年代

発祥国:イスラエル

「ラミィキューブ」とはどんなゲーム?

「ラミィキューブ」とは、1~13までの数字が記載された4色のタイルを使い、麻雀やトランプのセブンブリッジのように役を作るアナログゲームです。プレイヤーは「同一の色の連番」もしくは「色の異なる同数」いずれかの組み合わせを手持ちのタイルの中で作り、場に並べます。すでに場に出ているタイルも利用しつつ、誰よりも早く手持ちのタイルを消化させたプレイヤーの勝利です。一気にタイルを消化させるアイディアが浮かんだ瞬間は爽快ですよ。

遊び方の流れ

出典元:アナログゲームアドバイザー大ちゃん

まずはタイル106枚を裏向きにして、しっかりシャッフル。プレイヤー1人につき14枚のタイルを配り、それぞれラックに配置します。残ったタイルの山を場に置き、いよいよゲーム開始です。最初のプレイヤーから時計回りで手番が回ります。手番で選択できる行動は、タイルの組み合わせを作って場に出す、タイルの山から1枚とる、以上の2種類です。

タイルの出し方

手番でタイルを出す時には、「ラン」や「グループ」という数字の組み合わせを作らなければなりません。前者の「ラン」は同一の色の数字3つ以上が連続しているタイルのセット。後者の「グループ」は同じ数字で異なる色のタイル3~4枚のセットです。同一の色を2枚以上、使えません。尚、最初の手番のみ場に出すタイルは数字の合計が30以上でなければならないため要注意です。

最初に30を出す時の注意点

例えば、同じ色の5・6・7のタイルのセット「ラン」と、異なる色の3のタイル4枚セット「グループ」が手持ちの中にあれば、合計30のため2セット一緒に場に出せます。もし出せるタイルのセットが30以上にならない場合には、タイルの山から1枚とるというアクションを続けなければなりません。引きの強さや運も勝敗に少なからず関係します。

30をクリアした後はアレンジに挑戦

30をクリアした後の手番では、数字の合計を気にせずにタイルを出せます。手持ちのタイルの中で「ラン」や「グループ」を作るだけでなく、場に出来上がっている役を切り離して新しく作り直してもOKです。自分の手番が終わる時点で、場に並んでいるタイルが規則通りの状態になっていれば問題ありません。この自由に役を作り変えられるアレンジの工程こそが「ラミィキューブ」の大きな醍醐味です。

ジョーカーの使い方

数字のタイルと共に含まれている、2枚の顔マークのタイル。これはオールマイティに役割を果たすジョーカーです。役を成立させる上で、いずれか1枚のタイルが不足している時に、その代用として使えます。また、場に並んでいるジョーカーを手持ちのタイルと交換することも可能です。この時、交換したジョーカーはラックに戻せないため、場に出ている「ラン」や「グループ」につなげるなど、消費しなければなりません。因みに、数字のタイルとして使う時には、黒の12となります。

タイマーアプリを準備しよう

手番1回あたりに動かせるタイルの数や回数が制限されていないため、なかなか手番が回らないという現象が起きがちです。そのためタイマーアプリを準備して、公式ルールと同様に手番の制限時間を1分に設定しましょう。この時間の管理によってスムーズに手番が回るだけでなく、ゲーム展開がスリリングになります。

想定した着地点に向かって複数種類のタイルを動かす最中、勘違いに気づいた時には残り数十秒ということも。刻一刻と制限時間が迫るプレッシャーをはねのけて、思い描いた通りにタイルを並べられた時の達成感は格別です。

得点の計算方法

負けたプレイヤーは自分のラックに残っている数字を合計し、それがマイナス点となります。ジョーカーのみマイナス30点です。他方、勝利したプレイヤーの得点は、負けたプレイヤーの点数を合算してプラスに変換したものが得点となります。何度もラウンド回数を重ねる場合には、この得点の計算方法を覚えておくと便利ですよ。

初心者におすすめの戦略

日本選手権や世界大会で高度な戦いが繰り広げられている「ラミーキューブ」ですが、決して敷居が高いわけではありません。初心者にも十分に勝ち目があります。続いては誰でも実践できる戦略をチェックしましょう。

しっかり場のタイルを把握する

ゲームを始めたばかりの時は、手持ちのタイルの消化が目的のため、「ラン」と「グループ」の組み合わせを見つけると、直ぐに場に出したくなります。確かに、場に並ぶタイルが増えれば、そこを足掛かりにしてゲームを進めることが可能です。しかし、不用意にタイルを出してしまった結果、他のプレイヤーを手助けする事態になりかねません。ゲームに慣れてきたら場の状況把握を心がけ、出すタイルを工夫してください。

一気にタイルを出すためには

基本的に、最初に配られたタイルのみで上がることは不可能です。タイルの山から1枚ずつとって、組み合わせを作る必要があります。とはいえ1セットずつ場に出していては、勝利できません。相手が有利な状況にならないようにタイミングを見計らい、一気に手持ちのタイルを出しましょう。

おすすめの戦略としては、ゲーム序盤で積極的にタイルを出さず、複数の役が揃った時点で一気に場に並べること。手の内が露見しないように注意し、様子を見ながらタイルを消化する姿勢が大切です。

「ラン」を出すタイミングに注意

場にタイルを出せる最多枚数は、「グループ」ならば4枚。対する「ラン」は13枚です。それゆえ「ラン」の役が揃っていれば、タイルを消化するチャンスが増大します。但しやみくもに場に出してしまうと、他のプレイヤーに利用されかねないため要注意。ある程度「ラン」のストックを貯めておくべきです。ストックの枚数が多くなればなるほど、周囲につけいる隙を与えません。

子供と一緒に遊ぶ時には…

ゲーム唯一の欠点は、序盤で数字が合計30以上になるようにタイルを出さなければ、むなしい時間が延々と続くこと。ゆえに初心者や子供がゲームに参加する場合には、番手が回るたびに数字を少なくするなど、30以上ルールを緩めましょう。小さな子供でもトランプをするように遊ぶ中で、ゲームの醍醐味と足し算のコツを習得できますよ。

まとめ

「ラミィキューブ」は頭をフル回転させて競う脳トレ系ゲームです。脳内で完璧なタイルの並べ方を閃いていたはずが、いざ実行してみると思い通りにいかず、悔しい思いをすることも少なくありません。しかしプレイ回数の積み重ねによって、勝利の筋道を把握できるようになります。またルールの制限を緩めて子供と一緒にプレイすれば、一家団欒の時間を有意義なものにできるでしょう。