2023年の秋に開催されたゲームマーケットで先行発売された「六華」。牌ゲーム「タイガー&ドラゴン」を手がけたことで有名なクリエイターである橋本淳志さんと野澤邦仁さんが再びタッグを組み、ゲームデザインを担当しました。愛好家の間で高く評価されていますが、実際「六華」はどのようにして遊ぶボードゲームなのでしょうか。
「六華」の基本情報
「六華」は端的に言えば麻雀を単純明快にした牌系ボードゲームです。色鮮やかなリッカ牌42枚を使い、役の完成を目指します。基本的に揃える役が3種類しかなく、誰もが気軽にプレイできる仕様です。リッカ牌の心地よい手触りと、テンポの良いゲーム展開が相まって、繰り返し遊びたくなりますよ。
- プレイ人数:2~5人
- プレイ時間:10~20分
- 対象年齢: 8~99歳
- ジャンル:牌系/戦略対戦系
- 発祥国:日本
遊び方の流れ
出典元:とりっぴぃ
まずはリッカ牌を立てるためのスタンドと共に、勝利条件と手番で実行できるアクションが記載されているサマリーカードを各プレイヤーに配布します。続いてリッカ牌をすべて裏向きにして場の中央で無造作にシャッフルし、そこから各プレイヤーが5枚ずつ取り手牌をスタンドに設置。任意で最初の手番のプレイヤーを決めて、いよいよゲーム開始です。時計回りの順に手番が移動し、プレイヤーが1人ずつアクションを実行します。
手番で実行すること
手番が回ってきたプレイヤーは場の中央にあるリッカ牌のうち1枚を選び、自身のスタンドに立てます。他のプレイヤーの捨て牌を手牌として加えてもOKです。6枚の手牌が並んでいる状態から1枚ほど不要な牌を選び、表向きの状態で場に捨てます。手牌を1枚ほど増やして場に捨てるという一連の工程を繰り返し、いずれかのプレイヤーが手牌6枚で役を完成させた時点で1ラウンド終了です。得点計算に移行します。
役の作り方について
リッカ牌は上下2カ所に数字の1~6を意味するモチーフが描かれており、上下を逆にして役の作り方を工夫できます。ここからは3種類の役について確認しましょう。
一色
一色は最も作りやすい役です。手牌の下の数がすべて同一になれば完成します。上の数は揃っていなくても問題ありません。そこまでハードルが高くない役のため、ゲームに不慣れな人はまず一色に挑戦してスキルアップを図ると良いかもしれません。ただ得点が3種類の役の中で最も低く1ポイントしか稼げないため、一色ばかりを狙っていては最終的な勝利が難しいでしょう。
三連
三連は手牌6枚のうち3枚ずつの連番と同数を揃える役です。手牌3枚の上の数が連番に、下の数が同数になれば完成します。但し6と1はつながっていないため、5・6・1や6・1・2を連番として扱っていません。1~6の順番に沿って2種類の連番を作る必要があります。尚、下の数はすべて同一になっていてもOK。得点は3ポイントです。
六華
六華は手牌6枚の上の数を1~6の連番に、下の数を同一に揃える役。得点は6ポイントです。六華などの役を作る以外にも得点を稼ぐ方法があります。それは星型の輝きアイコンが描かれているリッカ牌を利用すること。役を完成させた手牌の中に輝きアイコンが含まれていると、1個あたりにボーナス1ポイントが追加されます。
ついでに完成ルール
役を完成させたプレイヤーが得点計算の結果に基づくチップを受け取った後、ついでに完成できるプレイヤーの有無を確認します。この「ついでに完成できる」とは、場に出ている表向きのリッカ牌いずれか1枚を手牌に加えれば役が揃う状態です。該当するプレイヤーは役を完成させたものとみなされ、その内容に応じたチップを受け取れます。先に役を完成させたプレイヤーよりも高得点を稼いだ瞬間は痛快です。
勝利条件
ラウンドを重ね、誰よりも早くチップが10ポイントに到達したプレイヤーの優勝です。また全員が1番手を2回ずつこなしたら完全にゲーム終了となります。この場合には各プレイヤーが所持しているチップを計算し、最も多くのポイントを稼いだプレイヤーの優勝です。牌の取捨選択に迷う場面があるものの、ゲーム全体がテンポよく進行するため、短時間で決着がつきますよ。
オプションについて
ここまで基本のルールを解説しましたが、実は慣れたプレイヤー向けのオプションルールが用意されています。その内容を確認していきましょう。
オプションルール「立直」
「立直」ルールを追加したゲームでは、役の完成まで残り1枚という場面が来たら「リーチ」と宣言できます。宣言後に場の中央から選んだリッカ牌で役が完成すれば、ボーナス1ポイントをゲット可能です。但し「リーチ」の恩恵を受けたプレイヤーは以降のラウンドでハンデが課されるために要注意。手番で引いたリッカ牌で役が完成できなければ、その牌を捨てなければなりません。
オプションルール「直撃」
「直撃」ルールを追加したゲームでは、他のプレイヤーが捨て牌を場に置いた時に「ロン」と宣言し、その牌を取って役を完成させることができます。つまり自分の手番が回って来る前に欲しい捨て牌を手に入れられるのです。尚、ロンされたプレイヤーは所持しているチップから役に応じた枚数をロンしたプレイヤーに渡さなければなりません。この時ロンされたプレイヤーが十分にチップを所持していない場合には、ロンしたプレイヤーが取れるだけ取ります。以降のラウンドで不足分を徴収できません。
ゲームレビューを紹介
「六華」は麻雀やドンジャラなどの牌系ボードゲームを遊んだ経験がない人でもルールを直ぐに理解して遊び始められます。子供が参加しにくい、なかなか役を揃えられず悶々とするといった状況になる可能性は極めて低いようです。またオプションルールの追加や、あがれる役の制限によって難度を調整できるため、何度もプレイしたくなる面白さがある模様。
まとめ
子供からシニアまで幅広い年代が楽しみを共有できる「六華」。参加メンバーによっては脳をフル回転させて濃厚な駆け引きを繰り広げるものの、長考が起きにくく、ゲームが間延びしません。そのため隙間時間を活用してサクッと遊べます。幼い子供がゲームの途中で飽きてしまうリスクもほとんどありません。家族みんなでプレイできる知育ゲームを探している人は「六華」の購入を検討してみてはいかがでしょうか。







