将棋の起源はチェスと同じ?!チャトランガとはどんなゲーム?現在でもプレイできる?

将棋の起源はチェスと同じ?!チャトランガとはどんなゲーム?現在でもプレイできる?

藤井壮太さんの活躍もあり、ここ近年で将棋への注目度は高まってきて将棋を始めた方も多いのではないでしょうか。そんな日本の代表的なボードゲームの将棋は、海外のチェスと遊び方が似ていますよね。じつは将棋とチェスは起源となったゲームが同じだと言われています。

そこで今回は、将棋の起源について詳しくご紹介するとともに、元となったゲームの遊び方も解説していきます。

将棋とチェスは起源が一緒?

日本の将棋と海外のチェスは一見すると異なるゲームに見えますが、どちらのゲームの遊び方を知っている人からすると似ていると感じる事が多いです。

それもそのはず、実はどちらも起源となったゲームが同じだといわれており、紀元前の古代インドで遊ばれていたボードゲーム「チャトランガ」にルーツを持つとされています。

そのため多くの共通点を持っていますが、その後にどのようにして広まったのかや、その国の歴史的な背景などに影響してそれぞれの発展をしてきました。

将棋とチェスの共通点や違い

将棋とチェスは古代インドのチャトランガをルーツに持つため多くの共通点があります。

例えば、どちらのゲームも「王」を落とすことによって勝利するという条件が同じであったり、駒の動かし方も将棋の「角行」とチェスの「ビショップ」や、将棋の「桂馬」とチェスの「ナイト」などが同じような動き方をします。

これらもチャトランガの影響が強く残っている共通点といえます。

逆に将棋とチェスの異なる点は、相手から取った駒を再利用できるかどうかが大きな違いです。将棋は相手からとった駒を自分の駒として再利用することができるため、終盤戦での戦術の選択肢が広がり、より複雑なゲームとなっていきます。

一方でチェスでは、相手からとった駒を再利用することができないルールなため、終盤になるにつれて戦略の選択肢が少なくなっていく特徴があります。

将棋が日本に伝わったのは平安時代?

古代インドのチャトランガからどのようにして日本へ伝わってきたのかは分かっていませんが、早ければ6世紀から7世紀ごろだと考えられており、少なくとも平安時代の『新猿楽記』に将棋に関する記述があり、将棋の原型となるゲームが既に存在していたことがわかっています。

その後の室町時代になってしっかりとしたルールが確立し、江戸時代には礼儀作法なども整えられて単なる遊びとは少し異なってきました。そして囲碁と共に将棋は将軍家から手厚い保護を受けたこともあり、日本の伝統文化として現代まで続いてきているようです。

元となった「チャトランガ」はどんなゲームなのか

チャトランガは8×8マスの盤上で行うボードゲームで、4人制と2人制の2種類あります。そのうち2人制のチャトランガが将棋やチェスの起源であるという考えが有力です。

4人制では各々5種8個の駒を使用し、サイコロを振って出た目によって定められた列の駒を1回だけ動かすことができます。一方で2人制ではより将棋やチェスに似て6種16個の駒を使用し、こちらはサイコロを使用せずに任意の駒を動かすことができました。またそれぞれの駒が決まった動き方をし、駒の動きも将棋やチェスによく似ています。

しかし、年代や地域によってもルールが異なることや、歴史的に詳しいルールの一部が失われていることもあり遊び方にもいくつかのバリエーションが存在しているようです。

チャトランガの遊び方を紹介

チャトランガの詳しい遊び方というものは一部失われている部分もありますが、ここでは2人制チャトランガの一般的なルールをご紹介していきます。

基本的なルール

チャトランガは白の駒と黒の駒に分かれて交互にコマを動かして競います。将棋やチェスと同様に相手の王(ラージャ)を取れる状態になったらチェック(王手)と宣言。相手のチェックから逃れられない状況になったら負けとなります。

ちなみに相手からとった駒は盤上から取り除かれ、再度使用することはできません。

駒の種類と配置

2人制チャトランガで使用される駒は以下の6種16個です。白の駒と黒の駒があり、2人のプレイヤーがどちらかの色を使用します。

個数動き方
王(ラージャ)1個周囲のマス目1マス
将(マントリ)1個斜め方向4か所1マス
象(ガシャ)2個斜め方向1マスと前に1マス(将棋の銀将と同じ)
馬(アシュワ)2個前後に2マス・横に1マス、または前後に1マス・横に2マス(間にコマがあっても飛び越える)
車(ラタ)2個縦横に何マスでも可(将棋の飛車と同じ、間の駒は飛び越せない)
兵(パダチ)8個前方1マス(チェスのポーンと同じ)

兵は相手の駒を取る際は斜め前ポ位に1マス進みますが、前方に相手の駒を取ることも進むこともできません。これもチェスのポーンと同様です。そして、兵が一番奥のマスまで進んだ際にはプロモーション(成り)が発生し、裏返してその列の駒と同じ動きをするようになります。

また、これらの駒の初期配置は以下のようになるので確認しましょう。

チャトランガは今でも遊ぶことができる?

古代インドで遊ばれていたチャトランガは非常に長い歴史のあるボードゲームです。しかし、先ほどから触れているように詳しいルールや遊び方の一部が失われている部分もあります。そのため、実際にチャトランガで遊びたいと思っても中々手に入れることが難しいのが現実で、将棋やチェスの専門店だったりネットショップを根気よく探す必要があるかもしれません。

近年ではボードゲームブームが再燃しており、手軽にボードゲームが楽しめる「ボードゲームカフェ」が全国各地にオープンしていますが、そんなボードゲームカフェでもチャトランガを取り扱っている店舗はあまり多くないような印象です。もし、チャトランガ目当てにボードゲームカフェに行く場合は事前に問い合わせすることをおすすめします。

まとめ

日本の伝統的なボードゲームの将棋と海外のチェスは、元を辿ると同じ古代インドのチャトランガというゲームが起源です。そのため多くの共通点があるのは納得ですね。

そんな将棋の起源と言われているチャトランガは現代の日本ではなかなか手に入れることは難しく、ボードゲーム専用のお店やボードゲームカフェなどでも取り扱っている店舗は少ないようです。

もし見つけることができたら、是非遊んでみてはいかがでしょうか。

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