2012年6月に玩具メーカー・ホビージャパンが完全日本語版の販売を開始したカードゲーム「ドブル」。瞬く間に人気を集め、同年11月に日本経済新聞のライフスタイル専門サイトの記事で「世界のボードゲームランキング」こども部門の第1位に選ばれました。そんな巷で話題になっている「ドブル」には、どのようなルールと遊び方があるのでしょうか。
「ドブル」の基本情報
「ドブル」は、ポケモンやディズニーとのコラボ版など、さまざまなバージョンが発売されている人気シリーズです。世界各地で親しまれ、累計の販売数が500万個を突破しています。最大の魅力は、手のひらサイズの55枚のカードを使い、5種類のミニゲームを楽しめること。いずれのミニゲームも遊び方がシンプルで、サクサク進められるため、大人も子供も時間を忘れて夢中になれますよ。
- プレイ人数:2~8人
- プレイ時間:約15分
- 対象年齢: 6歳以上
- ジャンル:戦略対戦系/パズル系
- 発売年:2009年
- 発祥国:フランス
「ドブル」の遊び方
出典元:プロボド
「ドブル」で使うカードには、8種類の絵柄がプリントされています。カードを見比べると、1つだけ共通している絵柄がプリントされているため、それをいち早く見つけて宣言することが勝利の条件です。絵柄のレイアウトが異なっていたり、言葉で表現しにくい模様が採用されていたり、絶妙な加減でプレイヤーを悩ませるトラップがあるため要注意。観察力やスピードだけでなく、語彙力も求められます。ここからは「ドブル」のミニゲームに着目し、それぞれの遊び方をチェックしていきましょう。
「ドブル」の遊び方①「アツアツポテト」
出典元:オモコロブロス!
「アツアツポテト」は「ドブル」初心者におすすめの遊び方です。まず裏向きのカードの山札を用意し、プレイヤーにカードを1枚ずつ配布。「アツアツポテト」と言いながらカードを表にします。手持ちのカードと他のプレイヤーのカードを見比べて共通している絵柄を見つけたら宣言しましょう。そして手持ちのカードを他のプレイヤーに押し付けます。この一連の工程を繰り返し、カードを所持しているプレイヤーが1人になった時点で1ラウンド終了です。
尚、ラウンドを重ね、カード所持数が最少だったプレイヤーが最終的な勝者となります。
「アツアツポテト」で勝利するコツ
手持ちのカードを含め、参加しているプレイヤー全員のカードすべてを見ることが勝利のカギです。どのような色味の絵柄が手持ちのカードに多くプリントされているのかを意識し、周囲を見渡してみましょう。「ドブル」のカードの絵柄は、サイズや配置が不規則ながらも、同じ種類のものであれば色味が同じです。直観的に色味だけを頼りにすることで、共通する絵柄を速やかに探し出せます。
「ドブル」の遊び方②「毒されたおくりもの」
出典元:匠 – Takumi –
まず表向きにした状態のカードの山札を中央にスタンバイ。続いて、カードを裏返しにしたまま、プレイヤー1人につき1枚ずつ配布します。「せーの」という掛け声に合わせてプレイヤーが手持ちのカードをオープンし、ゲーム開始です。山札の一番上のカードと他のプレイヤーのカードを見比べて、共通している絵柄を見つけたら、その名称を叫びましょう。そして、山札のカードを他のプレイヤーのカードの上に重ねます。
ノンストップでゲームを続け、山札が無くなれば終了です。手持ちのカードの枚数が最少のプレイヤーの勝利となります。
「毒されたおくりもの」で勝利するコツ
「毒されたおくりもの」では、手持ちのカードの枚数が少なく、より勝利に近いプレイヤーが狙われます。序盤で攻撃を仕掛け過ぎた結果、他のプレイヤーからの集中砲火を浴びて惨敗する可能性を否めません。時には、共通の絵柄を見つけても発言せず、存在感を消すことが大切です。プレイヤー全員のパワーバランスを考慮して行動しましょう。
因みに「ドブル」の遊び方に慣れている強敵を狙い撃ちできるため、大人VS子供など、レベルが違うプレイヤー同士でも楽しめますよ。
「ドブル」の遊び方③「スリーカード」
出典元:シロクロゆうぎ
「スリーカード」は共通する絵柄を探すゲームです。まずカードを裏向きにして、山札をスタンバイ。一番上から順番に9枚のカードを取り、表向きにして3枚ずつ並べた時点でゲーム開始です。9枚のカードの中で共通している3つの絵柄を見つけたら、その名称を叫び、カード3枚を自分の前に置きます。その後は無くなったカードを山札から補給しつつ、ゲームを繰り返しましょう。共通する3つの絵柄が揃わない、場に9枚のカードを並べられない、いずれかの状態になって時点でゲーム終了です。
「スリーカード」で勝利するコツ
「スリーカード」の勝利条件は、ゲーム終了時に手持ちのカードが最多であること。かるたのように取った枚数を競うため、いかに効率よく共通する絵柄を探して、それを指摘できるかが肝心です。ゆえに、前述の「アツアツポテト」と同じく色味を意識し、カード9枚すべてを俯瞰で見る必要があります。
大人数でプレイする場合には、プレイヤーを実力差に応じてチーム分けしたうえで対戦するのがオススメです。皆で知恵を出し合えば、勝利に一歩近づけるはず。
「ドブル」の遊び方④「タワーリングインフェルノ」
「タワーリングインフェルノ」はカードの獲得枚数を競うことが目的です。まずカードを裏向きのままプレイヤーに1枚ずつ配布。残ったカードを山札とし、表向きにして設置します。続いてプレイヤー全員が一斉に手持ちのカードを表向きにし、ゲーム開始です。山札と手持ちのカードを見比べ、共通する絵柄を見つけたら宣言します。誰よりも早く宣言できたプレイヤーは、山札の一番上のカードをゲットし、新たな手持ちのカードとして使うことが可能です。山札が無くなった時点で最もカードの所持数が多いプレイヤーの勝利となります。
「タワーリングインフェルノ」で勝利するコツ
いったんゲームが始まれば山札が無くなるまで、ノンストップです。スピード感のあるカードの取り合いが繰り広げられるため、「ドブル」の遊び方に慣れているか否かが勝敗に直結します。とくに、重要となるのが素早く画像を識別できる能力です。なぜなら「タワーリングインフェルノ」では、プレイヤーが共通する絵柄を宣言した後、どのようなカードが山札の一番上に出てくるか分からないため。瞬時に頭を切り替えて、どこに共通の絵柄が存在しているのかを見極める必要があります。
「ドブル」の遊び方⑤「井戸掘り」
まず表向きにしたカード1枚をプレイヤーの中央に設置。残ったカードを裏向きのままプレイヤーに分配し、それぞれの手札とします。プレイヤー全員でタイミングを合わせて手札の一番上のカードを表向きにし、ゲーム開始です。手札と中央に設置されているカードを見比べて、共通している絵柄を探し出しましょう。いち早く見つけて宣言したプレイヤーは、手札の一番上のカードを中央に設置。新たに一番上になったものを手札として使い、ノンストップでゲームを続行します。誰かが手札をすべて消化した時点でゲーム終了です。
「井戸掘り」で勝利するコツ
「井戸掘り」の勝利条件は、誰よりも早く手札を消化することです。前述の「タワーリングインフェルノ」と同様に気を抜くタイミングがなく、「ドブル」の実力が試されます。とはいえ初心者にまったく勝利の可能性がない訳ではありません。手札の内容を覚えておけば、共通している絵柄を宣言した後のターンが少し有利になります。つまり、どのカードが中央に設置されるのかを把握しておくことがアドバンテージとなるのです。
ゲームに慣れてきたら各プレイヤーの手札も意識し、連続のカード消化を狙いましょう。
プレイする上で注意するべきポイント
「ドブル」開始直後は、共通している絵柄を見つけられずイライラするという現象が起こりがちです。とくに引っかかりやすいのが、絵柄のサイズと配置。共通している絵柄は色味やデザインが同一ながらも、サイズや配置が変わった途端に別物に見えてしまうのです。本来とは反対向きになっている小さいサイズの絵柄などを見落とさないように注意しましょう。
また反応が遅れて負け続けている場合には、絵柄の暗記を心掛けることがオススメです。どのような絵柄が配置されているのかをイメージできるようになると、連敗を食い止められますよ。
まとめ
「ドブル」は、攻撃と防御の順番がなく、遊び方の自由度が非常に高いです。熟練のメンバーが集まれば、短時間での終了を目指して、スピード感のあるゲーム展開を楽しめます。もちろんカードゲームに慣れていない子供でも、すぐにルールを理解してプレイする醍醐味を実感できますよ。プレイを重ねる中で、瞬発力や画像識別能力の向上を望めるので知育ゲームとしても重宝するのではないでしょうか。